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障害者手帳ってなに?|視覚障害のある方へやさしく解説

2025 7/11
暮らし・ヒント
2025年7月11日
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目次

はじめに

「障害者手帳って、何のためにあるの?」
「もっているだけで何か特典があるの?」
「そもそも、どこで使えるのかわからない…」

視覚障害のある方やそのご家族の中には、そんな疑問や不安を感じている方も多いかもしれません。

この記事では、障害者手帳の基本的な特徴と、実際にどんな場面で使えるのかについて、視覚障害者の立場に寄り添って、やさしくご紹介します。


障害者手帳とは?|3つの種類と視覚障害者に該当する手帳

障害者手帳とは、障害のある方が各種支援やサービスを受けるための公的な証明書です。日本では以下の3種類があります。

手帳の種類対象になる障害視覚障害者は?
身体障害者手帳身体の機能障害(視覚・聴覚・肢体など)視覚障害のある方はこちら
療育手帳知的障害該当しない
精神障害者保健福祉手帳精神疾患該当しない

視覚障害で取得できるのは「身体障害者手帳」

視覚障害の程度によって、「1級〜6級」までの等級があります。
等級が重いほど、利用できるサービスや支援の幅が広くなる傾向にあります。


障害者手帳の主な特徴

公共料金や交通機関などで割引が受けられる

JR・バス・地下鉄などの交通機関で割引が適用されるほか、水道料金やNHK受信料なども減免対象になります。

各種福祉サービスを利用できる

移動支援、日常生活用具の給付、同行援護、介護サービスなど、手帳を提示することで申請できる支援制度があります。

就職や教育面での配慮を受けやすくなる

就職の際には障害者雇用枠の利用が可能になり、合理的配慮を受ける際の根拠としても使われます。


障害者手帳が使えるシーンまとめ|視覚障害者向けの例

ここからは、視覚障害のある方が実際に「使ってよかった!」と感じる場面をご紹介します。

電車・バスなどの交通機関

  • JRや私鉄、バスなどの運賃割引
  • 介助者1名分も割引対象になる場合あり
  • 地域によっては無料パスの制度も

例:身体障害者手帳1級・2級所持者は、JRで運賃が半額に。(介助者と同行時のみ)

(視覚障害者が介助者と一緒にバスから降りている様子)


映画館・美術館・レジャー施設

  • 映画館や博物館、動物園、水族館などで入場料割引
  • 一部施設では、同伴者も割引や無料になるケースもあります。

福祉制度の申請・利用

  • 同行援護・移動支援の利用
  • 日常生活用具(拡大読書器、音声時計など)の給付申請
  • 重度障害者医療費助成など、医療費の自己負担が軽減される場合もあります。

税制優遇・年金制度

  • 所得税・住民税の障害者控除が適用
  • 特定条件に該当すれば、障害基礎年金などの申請が可能

雇用や進学時の合理的配慮

  • 障害者雇用枠での応募が可能に
  • 企業や学校で試験配慮や設備面の支援が受けやすくなる

※合理的配慮の提供は手帳の有無にかかわらず必要ですが、手帳があることで話し合いがスムーズに進むケースも多いです。


手帳は「持っているだけ」でも安心材料に

障害者手帳は、すぐに何かを使わなくても、「いざというときの備え」として持っておくだけで心強いものです。

たとえば:

  • 電車のトラブル時に駅員さんにサポートをお願いしやすくなる
  • 災害時に避難所での配慮を受けやすくなる
  • 本人確認の場面で「視覚に障害がある」ことが明確に伝わる

手帳の取得にはどうすればいい?

取得の手続きは、お住まいの自治体(市区町村)で行います。
主に以下のような流れです。

  1. 眼科医の診断書を取得(所定の様式あり)
  2. 市区町村の福祉課に申請書類と一緒に提出
  3. 審査・認定ののち、等級が決定
  4. 交付通知が届いたら役所で受け取り

詳しくは、お住まいの市役所・区役所の福祉窓口にご相談ください。


まとめ|手帳をきっかけに、できることが増えていく

障害者手帳は、単なる証明書ではありません。
自分らしい生活や学び、移動、働くことをサポートする「入口」でもあります。

もし手帳の申請に迷っているなら、まずは一度「相談だけ」でもしてみましょう。
支援機関や視覚支援センターなどでも、手続きの相談に乗ってくれるところがあります。


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「見えないからできない」をなくすために。
視覚障害のある子どもや学生が、自分らしく学び・暮らし・挑戦できる社会を目指して、情報を発信しています。
記事を読んで気づいたことやご意見、「もっと知りたい!」と思ったことがあれば、EduLume@vreach.jp までお気軽にお寄せください。

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