はじめに
「見えにくいこの子に、どう接したらいいのか分からない」
「過保護になってしまっているかも…」
「失敗させたくない。でも、いつか離れていく存在でもある」
視覚障害のあるお子さんを育てている保護者の方には、そんな日々の迷いや葛藤がつきものかもしれません。
今回は、
- 子どもとの関わり方のヒント
- 過保護と見守りのバランス
- 失敗から学べる環境づくり
などを中心に、お子さんの“自立”と“安心”を育む視点からお届けします。
「守ること」と「育てること」は、時に矛盾する
視覚に障害がある子どもを育てる親として、
「この子を守りたい」という気持ちはとても自然なものです。
- 転びそうなときに手を出したくなる
- 失敗しないように先回りして手助けしてしまう
- 人の目や社会の無理解から守ってあげたくなる
でも一方で、“守りすぎること”が、子どもから学びや挑戦のチャンスを奪ってしまうこともある のです。
子どもが育つのは、「うまくいかない体験」の中
視覚に限らず、子どもが自分で力をつけていくのは、
「ちょっと失敗した」「悩んだ」「考えた」という経験を重ねたとき。
たとえば…
- 白杖を使ってひとりで駅まで行けた
- 友達との間で誤解が起きたけど、話し合って解決できた
- 授業で見えなくて困ったけど、先生に相談できた
こうした小さな「できた」が、 子どもにとっての自信や、社会とつながる感覚 につながっていきます。 
“助けない”ことが「信じている」というメッセージになることも
子どもが何かに挑戦しているとき、
親がすぐに手を貸さずに「見守る」という選択は、「あなたならできると信じているよ」という無言のエール になります。
もちろん、危険があるときは迷わず守ることが大切です。
でも、少し戸惑っているくらいなら、「どうするか考える時間」をあげることも大事です。
✅過保護になりすぎないためのチェックポイント
☐ 本人が頼む前に、先回りしていないか?
☐ 代わりに答えたり、行動したりしていないか?
☐ 「失敗=可哀想」と思っていないか?
“助けたい気持ち”が強いほど、子どもの自立の機会を奪ってしまうこともあります。
「失敗しても大丈夫」と思える家庭の空気が、子どもを強くする
視覚障害があることで、失敗したときに余計に目立ったり、傷ついたりする場面もあります。
だからこそ、家では「失敗してもいい」と思える環境が大切です。
- できなかったとき、「それも経験だね」と一緒に笑える
- 自分で工夫したことを、結果に関係なく認めてあげる
- 怒らずに「どうしたら次はうまくいくかな?」と一緒に考える
家庭が“安心して失敗できる場所”になることは、 子どもが外の世界で踏み出す力になります。
周囲の人とつながることも、親としての大きな支えに
- 同じ立場の保護者との情報交換
- 支援学校や特別支援教育の先生との対話
- ロービジョン相談室や支援センターとの連携
「全部、自分ひとりで背負わなくていい」
それを知るだけで、気持ちが少し軽くなることもあります。
まとめ|あなたが“そばにいる”だけで、子どもは安心して挑戦できる
視覚障害のあるお子さんが、これから進んでいく道には、不安も壁もきっとあると思います。
でも、お子さんにとって何よりの支えは、「どんなときも、味方でいてくれる親がいる」こと。
迷っても、悩んでもいい。
一歩下がって、そっと背中を押してあげるその姿が、お子さんの“自分らしく生きる力”を育てていきます。

子供が登校するのを見守る親


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